私が考える働く意味というのは二つあります。一つは収入を得る為。もう一つは社会へ貢献する為。でした。いずれにしても働くという行為は形を変えて一生涯続く物という事です。

　働く事で「給料」や「ボーナス」といったお金を得る事ができました。

　同時に私達が働く事で失う何かもあるはずです。

　働いて失う物。何だと思いますか？

実は仕事をしている人、働いている人は薄々感付いているのです。実は分かっています。何でこんなに帰りの時間が遅いのか？遅く帰っても何でこんなに朝早く出勤しなくちゃいけないのか。何で休日を返上してまでも働かなければいけないのか？？？と。

　多くの仕事、アルバイトでも結構です、それらが時給いくらという構造で成り立っています。出来高によるもの、歩合によるもの、それらももちろん存在します。ですが多くは時間あたりいくらという風に労働の価格は決定しています。

　働いて失う物。言うまでもありませんよね。それは…

　「時間」

　単純に一日の三分の一は働く事でなくなります。大げさに言えば人生の三分の一を失います。

　私の父はあちこち体を壊しましたが無事に街の工場を定年まで勤め上げました。私は父の生き方をどこかで軽蔑していました。ですが定年を控えカウントダウンをする父の姿を見てそれも悪くない。素直にそう思えました。

　実際に私自身が父と同じ道を辿りたいかは全く別の問題ですが父の生き方というのもあって良い。そう思えたのです。

　「自分の時間を切り売りした代償さ」

　父は退職金を受け取りそうぽつりと呟きました。そんな父の給料の一部を食いながら私は進学する事ができました。今はそんな父にただ感謝するばかりです。

　働く事はとても重要な意味を持ちます。ですがそれだけではダメだと実は誰でも分かっています。働いてお金を得ても変わりに何を失うのか。それが当然だと思うならそうするべきだと思います。私はそうは思いません。

　私が本職として働いている間も私に成り代わってせっせと働いてくれる何か？がもしあれば結構な話ではありませんか。

　実際にそんなことってありえるでしょうか。

　「投資」

　それは時間とそれに対する代償（お金）という視点で見るとかなり魅力的に見えます。投資に関しては別記したいと思いますが、ここではただ一生懸命働くだけではダメだ。という事を絶対に忘れないで下さい。

　人生の三分の一を切り売りする。言葉は悪いですが仕事中にできる他の何かはとっても少ないです。投資は初期設定さえ適切に行えば後は定期的なメンテナンスを行う事であなたになりかわってせっせと良い仕事をしてくれます。

　日付変更線を越えて玄関のドアに手をかけるその時に今一度私の言葉を思い出してください。

　「働いて失う物は何ですか？」



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